TETSU

元は「二六」と言うラーメン屋さんがあったところ。そこの店主は不器用で生真面目でどこか優しさを感じさせるおじちゃんだった。どう考えてもミスマッチなサッカー日本代表のタオルが壁に張ってあった。そんなおじちゃんががそのままラーメンになったような何の変哲もない決して美味しいとはいえないオーソドックスなレシピどおりのラーメンが出てくるお店だった。ラーメンは好きじゃなかったけどこんなおじちゃんは大好きだったので末永く続いて欲しかった。
そこにとってかわってできたのがこのラーメン屋さん。正確にはつけ麺屋さん。看板もメニューもあきらかにつけ麺に力を置いている。わたなべに似たようなつけ麺を出す。スープの味も甘さの調節、すっぱさの調節ができて酸っぱいラーメンなんてありえないと思ってる僕にとってはかなり嬉しい。スープ割を頼むと、冷めたスープを温めなおす為の焼き石を出してくれる。この辺のサービスは僕がつけ麺屋の理想とするところ。もちろん僕のおすすめは酸味控えめ。不満があるとしたら、ラーメンの麺が博多風なとこ。あの麺嫌い。僕はとんこつにもちゃんとした麺を出して欲しいと思ってる。あんな麺使うくらいならつけ麺の麺を使っときゃいいのに。大好きな二六のおじちゃんには悪いけど、お客さんが来たら、まぁあそこになら連れてってもいいかなって言うラーメン屋がもう一軒できたのは嬉しいことだ。神名備はやってる時間かなり限られてるしな。